高野山は「紀伊山地の霊場と参詣道」として吉野・大峯、熊野三山とともにユネスコ世界遺産に登録され、天空の聖地とも呼ばれます。
標高1000メートル級の峰々に囲まれ、深い森に包まれた高野山。
西暦816年、ここに1人の僧が寺院を開きました。その名は弘法大師・空海。唐から密教をもたらし、平安時代の日本に大きな影響を与えた人物です。
今でも参詣者が絶えることのない高野山を雪が舞う冬の日に訪れました。
- 電車
- 大阪・難波から南海高野線橋本行きで橋本へ、そこから南海高野線極楽橋行きに乗り換えて極楽橋下車。
極楽橋駅
ここからは高野山ケーブルカーに乗ります。
100年近くの歴史を持つ高野山ケーブルカーは、2019年3月にリニューアルされ、現在4代目です。MAP
- 高野山ケーブルカー
- 極楽橋から高野山へ。乗車時間約5分。
高野山駅

Photograph: Photo AC
ケーブルカーで一気に約300メートルの高低差を駆け上がり、高野山駅に到着。次はバスに乗ります。MAP
- バス
- 高野山駅前から南海りんかんバスの大門南駐車場行きに乗車。大門停留所下車。
大門
大門行き以外のバスも多いため、見逃してしまう方も多いようですが、この門が高野山の入り口です。
正面に立つと朱塗りの門の堂々たる姿に圧倒されます。MAP
- 徒歩
- 歩いて約10〜15分。
壇上伽藍・根本大塔
弘法大師が寺院を開くにあたって、まず最初に着手したのがこの壇上伽藍と呼ばれる一群の建物です。特に根本大塔は高野山のシンボルとなっています。
石段を上り、そっと引き戸を開けて入ると、仏像と仏画に満ちた厳かな雰囲気に包まれます。
柱と壁に描かれているのは十六大菩薩と真言宗で尊敬を集める八人の人物像で、昭和期に活躍した堂本印象画伯の手によるものです。(拝観料:¥200)MAP
- 徒歩
- 徒歩約5〜10分。
金剛峯寺
高野山全体が金剛峯寺という1つのお寺ですが、こちらの本殿では重要な儀式や法要が行われます。
国内最大級の広さを持つ石庭である蟠龍庭、狩野探幽をはじめとする狩野派が描いた襖絵は必見。
増築やリノベーションを繰り返してきたこの建物に向き合うと、高野山が辿ってきた歴史の長さを強く感じます。(拝観料:¥500)MAP
- 徒歩
- 寺院や商店が立ち並ぶ通りを歩いて約15〜20分。
一の橋・奥之院参道
ずっと街道を歩いていくと奥之院参道の入り口、一の橋に至ります。MAP
参道には2kmに渡って墓石や石碑が立ち並び、その先には弘法大師が入定(永遠の瞑想に入ること)した弘法大師御廟があります。
今回辿ったのは大門から奥之院の入口までですが、それでも2kmちょっとの距離です。
冬の高野山は清らかな雪があたりを白く染め、まさに天空の宗教都市というにふさわしい静かで厳かな空間でした。
- 徒歩
- 弘法大師御廟にお参りされる方は、一の橋を渡って奥之院参道を歩き、さらに先にある御廟橋を渡ります。
- または
- バス
- 一の橋口から南海りんかんバスに乗り、高野山駅前に戻ります。
- 電車
- 高野山駅からケーブルカーで極楽橋駅へ、そこから南海高野線に乗車。