「日本のエーゲ海」牛窓に眠る朝鮮通信使の記憶

Ushimado ShrineRoute & Itinerary
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あたたかい陽光が降り注ぐギリシャのエーゲ海……。死ぬまでに1度は行ってみたいですよね。岡山には「日本のエーゲ海」があります。

 瀬戸内海を旅すると、昔からこの地域は人々の往来が盛んだったことがよくわかります。

 屋島で戦った源氏と平氏、海を駆け巡った村上水軍など、古来より多くの人々が瀬戸内を行き来してきました。

 岡山県の牛窓にもそんな歴史の足跡が残されています。それは朝鮮半島からやって来た使者、朝鮮通信使の歴史です。

 牛窓は交通手段が多くないので、移動の難易度は高めですが、たまにはゆっくり歩いて観光というのもいかがでしょうか?

  • 新幹線
  • 関西方面からは山陽新幹線で岡山へ、そこからJR赤穂線に乗り換えて邑久下車。新神戸からだと所要約1時間30分。
  • または
  • 電車
  • 時間は倍近くかかりますが、JR神戸線で播州赤穂へ、そこからJR赤穂線に乗り換えて行くこともできます。

邑久駅

Oku Station

 牛窓観光はこの駅からスタートです。とても慎ましやかな駅ですが、駅前に小さな観光案内所があります。MAP

  • タクシー
  • 交通機関が限られているため、駅前からタクシーを利用するのが一番楽な方法です。牛窓オリーブ園までは約20分です。
  • または
  • バス
  • 体力に自信のある方は邑久駅から東備バスの牛窓行きに乗り、オリーブ園入口停留所で下車、そこから歩く方法もあります。しかし、オリーブ園までひたすら登り坂が続くので推奨はしません。

牛窓オリーブ園

Ushimado Olive Garden

 牛窓にはカップルに人気のスポットがいくつかありますが、ここもそのひとつ。

 このオリーブ園のある高台の広場から島と海を見渡せば、牛窓が「日本のエーゲ海」といわれる理由がわかるような気がします。

 ここからは牛窓と同じくオリーブで知られる香川県の小豆島も良く見えます。

Lawn of Ushimado Olive Garden

 カップル多めなので、1人で行く方は覚悟が必要となります。MAP

  • 徒歩
  • やや距離がありますが、下り坂なのでそこまできつくはありません。徒歩15分程度。

牛窓海遊文化館

Ushimado Kaiyu Cultural Museum

 牛窓の地域文化と江戸時代の朝鮮通信使に関する資料が展示されています。

 江戸時代、朝鮮半島から遣わされた朝鮮通信使の一行は、牛窓や瀬戸内海の沿岸各地に寄港して地域との交流を深めました。

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 朝鮮通信使はユネスコ「世界の記憶」にも登録されています。(開館時間:9時〜17時、入館料:一般¥300、学生¥150)MAP

  • 徒歩
  • 海遊文化館の裏側の道を歩いてすぐ。

本蓮寺

Honrenji Temple

 本蓮寺は海遊文化館の裏手にあり、入口から階段を登っていくと本殿があります。

 海外の文化に接することが多かったためか、中国や朝鮮の雰囲気が感じられる造りで、境内は静かで心安らぐ場所です。

 このお寺は牛窓に寄港した通信使の宿舎としても使われたそうです。MAP

  • 徒歩
  • そこそこ距離がありますが、次の牛窓神社までは歩いて30分ほど。海沿いを歩いて行く場合は40分ほどかかります。

牛窓神社

Ushimado Shrine

 牛窓海水浴場の隣に大きな鳥居が立っており、そこから緩やかな坂道の参道が続いています。MAP

 この参道からは瀬戸内海の海景色よく見えます。手前には前島と呼ばれる島があり、牛窓からフェリーで渡ることもできます。

Seto Inland Sea from Ushimado

 地平線の彼方へと広がる海に目を凝らせば、かつて朝鮮通信使たちが残していった航跡が見えるかもしれません。

  • 徒歩
  • 歩いてオリーブ園入口などのバス停留所に戻ります。
  • バス
  • 東備バスの邑久駅・西大寺行きに乗り、邑久駅で下車。
  • 電車
  • 邑久から岡山まで所要約30分です。